神のラプソディのゲーム紹介
神のラプソディは2015年4月にエウシュリーから発売されたシミュレーションゲームです。
※正式名称は「神のラプソディ」
このゲームはユニットのカスタマイズ性が非常に高く、プレイヤーの工夫次第で様々な組み合わせによる性能・強化が楽しめます。
そしてダブルヒロインを採用しており、ゲームの途中でラヴィリエかミストリアのいずれかがメインヒロインとして確定されます。
神のラプソディのストーリー
ラウルバーシュ大陸のクヴァルナ大平原では神々の盟約により亜人間の領域として長い年月において文化を築いていた。
ある時、神に近き者「神の戒土(かみのかいど)」は絶大なる力と知識を継承する者の育成を宣言し、聖地「終の御祠(ついのごし)」の門戸を開いたことで後継者候補には立ち入り禁止領域の探索や神の戒土が持つ能力の継承などの特権を与えるなど厳しい試練を課せることになる。
その呼びかけに対し種族を越えた多くの若者が集結し、人間族の研究者であるエルバラード(エルド)もわずか1つの後継者の座を狙い、周りのライバル達と名誉や叡智をかけた熾烈な争いが始まる。
神のラプソディのシステム
ゲームの拠点となるのは、聖地「終の御祠」です。
ここではエルドをはじめとするユニットの強化やスキルの装備を行えます。
また稀に画面上にキャラクターアイコンが表示され、選択することでメインストーリーが進行したり時には仲を深める親睦イベントが発生することもあります。
この「神のラプソディ」は戦闘で敵を倒しもレベルアップはできません。
「継授の符」という本に所持している4色の神符(しんぷ)をスロットにはめることで各ステータスの強化が可能となります。
キャラクター(種族)ごとに得意な相手や地形が異なるので幅広く成長させる方がスムーズに進められます。
なおラインボーナスとして縦や横に5つの神符をはめることでレベルアップし、斜めの場合はスキルを取得できます。
神のラプソディでは「神玉」をキャラクターに装備させることで様々な強化ができ、戦闘マップで効果を発揮します。
神玉の種類は300種類以上にも及び、大きく分けると3タイプの異なった発動条件があります。
・攻撃力+3や特定の地形への侵入が可能になるなど装備しているだけで効果がある「常時発動」
・敵に攻撃されたら一定確率で反撃するなど定めれらた条件で発動する「条件発動」※一部の特技はどのタイプの発動枠にもセットできます。
この自由度の高いカスタマイズ性により、ユニットごとの弱点を補ったり回復やサポートなど別の役割を持たせたり独自の戦略が可能となります。
「終の御祠」から外に出ると全体マップに切り替わります。
探索する目的地を選択するとさらに複数のエリアに分かれます。
各エリアにはそれぞれ勝利条件の他にミッションが設けられ、達成することで宝が手に入ります。
エリアを選択するとヘックス型マスの戦場マップに入り、ターン制のシミュレーションバトルが開始されます。
まずは定められたコスト内で出撃できるユニットを決定します。
このゲームではユニットを選択すると移動も攻撃もワンタッチで操作でき、攻撃の際は双方の属性の相性や地形によりダメージが変化するので常にその辺りを考慮すれば有利に戦いが進められます。
そして敵を全滅させるなど勝利条件を達成すればステージクリアとなりますが、各マップは後からミッションにチャレンジする為に何度も入ることが可能です。
クリア後には「終の御祠」に戻ってキャラクターをさらに強化させたり、イベントを実行するなど繰り返してゲームを進めて行くことになります。
神のラプソディのレビュ―
【採点は10点満点、総評はトータル】
キャラクター
【8点】
主人公のエルドは幼馴染のラヴィリエ(左)と候補者の中でも上位の実力を持つミストリア(右)と手を組み、ダンジョンの探索やライバルとの戦いを繰り広げます。
ストーリーに分岐はありませんが、ゲームの進め方でメインヒロインがラヴィリエかミストリアのいずれかに確定されます。
ゲームを進むとやがて多くの魅力的な他種族のキャラクター達がエルドに力を貸してくれるようになります。
エロCG
【8点】
各キャラクターとのエッチイベントは基本的に「終の御祠」で親睦イベントを進めて行けば発生します。
ストーリーの都合上、登場する女の子は人間だけではなく様々な種族が登場しますので好みは別れるところではありますが、CGのボリュームはありクオリティは高いです。
もちろん、ラヴィリエかミストリアで確定したヒロインの方がエッチシーン(CG)も多くなります。
システム
【9点】
なんと神のラプソディはタッチパネル対応なので、対応するディスプレイなら画面に触れることであらゆる操作が可能です!
本体とディスプレイが一体型の私のデスクトップも対応しているのですが、マウスでも手軽に操作できるので特に使用していませんが、バトル中に移動と攻撃をワンタッチでできるなど、ゲームを手軽に楽しむ為に優れたユーザーインターフェースを実現しています。
そしてこのゲームの最大の特徴と言っていいのはキャラごとの高いカスタマイズ性。
戦闘によるレベルアップという概念を撤廃し、強化したいステータスの神符をはめていく必要があり、5個並べるとレベルアップなりスキルを取得できるのは非常に面白い試みだと思いました。
さらにお好みの神玉を装備することでキャラクターの特技を使用可能にしたり援助攻撃などサポートアクションが追加されるなどオリジナルの性能を持ったユニットを実現できます。
とにかく神玉の種類が非常に多いためセットする組み合わせの幅は本当に広く、どのようにすればより強く楽にゲームを進められるかなど考えるのが楽しいです。
なお、一部で「岩を破壊する」「草を刈る」など作業的な面倒くさくて面白くないミッションがある為、マイナス1してます(苦笑)。
難易度のバランス
【7点】
システムの特徴が起因して、ある意味プレイヤーの工夫次第で難易度も変わるといえます。
お伝えしたように、本作は敵をいくら倒したところで経験値を得てレベルアップして強くなるという概念はありません。
それはつまり、仮に敵が強くて難しいマップに対峙した時はパーティーメンバーや神玉の装備を見直して変更することになります。
マップの地形や敵キャラなど、一度でも戦えばどのようなキャラが相性がいいか自ずと検討はついてきますが、有利に進める為の最適な神玉は何かといえば自分で見つけるしかありません。
神玉の種類が多くてお好みでカスタマイズできるのは楽しい反面、クリアできないマップを打破する為の組み合わせをその都度試していくのは場合によっては大変な時もあります。
自分なりにマップや敵の特徴ごとに使うキャラや最適なパターンを決めておいた方がスムーズに進行できます。
最悪、面倒ですが過去のマップに戻って神符を集めてステータスやレベルアップするという方法もあります。
音楽
【8点】
BGMに関してはファンタジー系の世界観にあった良質な曲の数々、戦場でもカッコイイ曲がゲームを盛り上げてくれます。
総評
【40点】
ターン制のシミュレーションというジャンル自体は珍しくないですが、
神のラプソディはキャラクターの成長や強化のさせ方に独自のシステムを搭載しているのは非常に評価できるところです。
一方で、ネット上ではこの当時のエウシュリーの作品としては色々と酷評されていたのも事実です。
主な理由としては主人公のエルドがありがちで不快なラノベ系、深夜アニメ系の設定であったり、上で書いた通りいくつもの草を刈ったり岩を破壊したりする一部の作業的なミッションがあることです。
ただ考え方によっては不満点はそんな程度です。
それにそれらを差し引いたとしても、私自身はキャラのカスタマイズ性などの戦略性、斬新さは素晴らしくゲームそのものは面白いと思ってます。
むしろ残念なのは神採りアルケミ―マイスターのようにヒロインごとに分岐して専用のストーリーが展開されるのではなく、今作は分岐というより「差し替え」程度で基本同じストーリーで進むところです。
それでも従来のエウシュリーゲーム同様、2周目以降は専用のイベントも解放されるのでそれらに挑戦しつつ、もう一人のヒロインの未取得のCG回収を同時進行できるので、ボリュームに関してはある程度満足はできます。
キャラが可愛く、エッチシーンも豊富でユニットのカスタマイズ性に特化した戦略シミュレーションをやりたい方は是非、遊んでみてください。
「神のラプソディ」のご購入を検討されてる方はWindows10で動作確認済みのダウンロード版がおすすめです。