ランス5Dのゲーム紹介
ランス5D -ひとりぼっちの女の子- はナンバリングタイトルとしては初めてWindows専用として発売されたタイトルです。
アリスソフトが「初心に戻る」「変わったRPGを作る」などのコンセプトで完成しました。
RPGにアドベンチャー要素を融合させたシステムとなり、
ゲーム進行についてはルーレットを回したり戦闘でサイコロを使用するなど乱数(ランダム要素)が用いられ「運がその後の展開を決定する」という独特なゲーム性となっています!
ランス5Dのストーリー
ランス5Dのストーリーは、いつものように「すべての美女は俺に抱かれるために存在する」と豪語する鬼畜戦士・ランスと魔法使いのシィルの冒険になります。
今回も遊んで金がなくなってしまい仕方なく冒険の仕事をするランス達だったが、途中で迷子となってしまう。
あれこれ彷徨い、たどり着いた先は日本風の景色が広がる場所だった…。
ランス達は元の世界に戻ることができるか?
ランス5Dのシステム
ダンジョンの移動などは従来のRPGと異なり、ルーレットを回して止まったマスの色に対応した結果に委ねられます。
マスはメインのイベントだけでなく、宝箱、モンスター、トラップなどあり、何が選択されるかわかりません。
なお移動方法には3段階の速さから選択でき、それぞれ止まった時に選択できるマスの数が異なります。
基本は街の中もダンジョンの中も移動した先はアドベンチャーパートとなります。
画面のあらゆる場所をクリックすることで情報やアイテムを得ることができ、最初は役に立たなくても別の場所で使用することで道が切り開かれるアイテムもあるので色々と試してみることです。
さらにメインで行動するキャラクターを変更することで異なる効果や結果が待ち構えています。
なお宝箱には罠がかけられている可能性があります。
ここも選択するキャラなどで成功率も変化するなど運の要素がからんできます。
戦闘シーンは基本的にオートで進行し、自軍ターン時にサイコロが振られ出目に応じた各キャラクターのアクションが実行されます。
いい出目が続けばあっさり勝利できますが、運が悪いと回復の必要がないのにヒーリングを使用したり、敵が1匹しかいないのに防御をしたり無駄に終わることもあります。
キャラクターごとの装備や戦闘時の出目ごとのアクションは事前に設定ができるので、ある程度強弱を分けるか、どの出目でもバランスがいいように配置するかなど判断が問われます。
また各キャラクターは2種類の技能を成長させることができます。
(ランスの場合は「戦士」or「魔法」)
レベルアップ時にいずれかの技能を上げることで新しく得られる戦闘行動も異なるのでお好みの育て方ができます。
※注意点は下記感想で
なおこのゲームは複数の章で構成され、
各章ごとには制限時間が設けられ、画面上の「TIME」と書かれたメーターの残量がなくなればゲームオーバーとなってしまうので注意が必要です。(章のはじめや一定の区切りからの再開が可能。)
ランス5Dのレビュ―
【採点は10点満点、総評はトータル】
キャラクター
【8点】
ランス5Dは約30年の歴史があるランスシリーズの中期の作品であり、以降の同シリーズの作品と比べるとキャラの雰囲気がやや異なり色彩も若干薄目の印象で好みは分かれるかと思います。
シィル以外の過去の女の子レギュラーはほとんど登場しませが、新ヒロインにリズナなどキャラデザそのものはいいと思います。
エロCG
【7点】
女の子の数が少ないからエッチできる人数もランス6以降の作品と比較するとかなり少ないです。
ただシーンの一つ一つは決して悪くはありません。
システム
【7点】
ルーレットやサイコロや行動をするキャラの選択などで結果が変わるというのが非常に独特です。
基本的に「すべて問題なく進む」というゲームではなく
何度か失敗を繰り返してようやく「サイコロの出目がいい方に傾いたから強敵に勝て先に進めた」なんてこともよくある話です。
つまりこのゲームはプレイヤー側が「うまい人が楽に進められる」とか「腕が上達する」という概念はなく、行動の一つ一つがすべて運に左右されしまうのでかなり好みの分かれるゲーム性といえます。
くせのあるシステムですが、Windows初のナンバリングタイトルだけあって随所で新たに挑戦している試みを感じるのでそこは評価させていただいてます。
難易度のバランス
【4点】
すべての要素に運が絡むなら「簡単も難しいもないじゃないか」と思いがちですが結局は「難しい」に寄ってるゲームだと思います。
初回ではゲームオーバーになってしまう選択肢なんてわからないのもありますが、そういうのも含めて簡単にやり直せるシステムですし、選択次第で違った展開が楽しめたりするのは面白いところであります。
ただ一つ、このゲームの大きなマイナスポイントをはっきりと書かせていただきますと
ランスの成長のさせ方を間違えるとある章でボスが倒せず詰みます。
ランスは「戦士」と「魔法」のいずれかの技能をレベルアップ時に選択することになり、プレイの仕方によっては問題はないですが、育て方を誤ると先に進めなくなってしまうのです。
章のはじめからやり直しても勝てないようであれば最悪、さらに過去のデータに戻ってやり直す必要もでてきます。
そこも含めてプレイヤーに何度もチャレンジさせる「ゲームの仕様」なのかは定かではありませんが、これは「難しい」というより普通にプレイしててもかなり陥りやすい「致命的なトラップ」として存在しているのが非常に残念でなりません。
時間制限やレベルアップできるタイミングも限られてるのがさらに厳しさを上乗せさせています。
音楽
【6点】
BGMは可もなく不可もなくといったところで特に印象に残るような曲はありません。
総評
【32点】
ランス5Dはシリーズ初のWindows専用となったことで、アイスソフトの様々なチャレンジを感じられる作品です。
運が絡むなど根気がいる部分もあり独特のシステムが故に良くも悪くも両極端で私がプレイした中での評価の点数は低い結果となりましたがアドベンチャー要素とRPG要素をうまく融合させています。
育て方を間違えると積む可能性があるのはかなり意地悪な部分で事前に攻略サイトを見る必要もあるのは仕方のないことです。
発売された時代背景もあるのか、普通にプレイしてもこうした「ハマり」といわれる理不尽なゲームはわりと存在してました。
それでも低価格ですしゲームそのもののテンポ自体はかなりいいので気軽に遊べ、何度失敗しても挑戦したくなる熱中度や面白さはあります。
選択肢によるちょっとした分岐に加えて運の要素も絡むので当時のゲームとしてはプレイヤーごと、二周目などでもまた違ったゲーム展開が楽しめるのも魅力となっています。